母
先日、うちのベースの光成の家で呑んでいた時のこと。これ知ってるか?と光成がインターネットで、とある地図のサイトを見せてくれた。画面に世界の地形が広がり、光成の操作により、その中の日本が四角の枠で囲われ的が絞られた按排になり、その時点で光成のその後の思惑を感じ取った僕は、光成が僕に聞くのを待たず、兵庫県の自分の実家の住所を口走り、おまけに、はよ見せろ、とまで付け加えた。案の定光成は、伝えた僕の実家の住所を、打ち込まれるのを待っているようなスペースに打ち込み、はいっと言って画面を見た。僕も画面をじっと見た。画面はぐんぐん日本の地形の兵庫県のある位置に接近して行き、やがて形を無くし、とある田舎町を上空から撮影した絵のようなものになった。それは僕の実家のある豊岡市であった。光成がさらに何か操作すると、豊岡市を写したその絵は、またぐんぐん僕の実家のある位置に接近して行き、僕の実家の屋根が現れた。それは紛れもない僕の実家の屋根だった。近所の家々の屋根はみんな黒色なのに僕の家の屋根はなぜか赤茶色なので、幼い頃なんでなんかなぁと思っていたことを思い出したのもあって、すぐにそれと分かったのだ。途端、僕のケータイが鳴った。母からであった。僕も光成もびっくりした。光成の部屋のテレビの上に置いてある、光成が前の職場の退職祝いに職場の人からもらったカートコバーンのフィギアも、びっくりしてギターを落とした。母は、僕がそのサイトのことをしゃべると、こう言った。
えー!家ん中まで透視されんのかいな!
僕は、されるか!と言った。
母は、あーびっくりした。稲妻が走ったわ。と言ってから、ハイまた。と言って電話を切った。
6月に家族で会う約束をしたのだが、楽しみである。弟の新しい彼女が、母いわく、吉川ひなの似なので、ぜひとも弟に彼女を連れて来てもらいたい。













