バンド

バンドの人間関係はいつも、いつまでたっても不思議だ。友達のようだし、兄弟のようだし、恋人のようだし、家族のようだし、国のようだし、ただ単に偶然道端で知り合って呑んでる奴らみたいだし。じゃあハチノスのバンドマスターの俺は、今日遊びに行く場所を強く提案する奴で、長男で、彼氏で、父で、総理大臣で、ホームレスの大将なのだ。このバンドが進む先を明確に決めなければいけない。大変な役を選んじまった。しかし、選んじまったもんはしょーがない。取り返しは絶対に付かない。しかし俺は、そんな役割を常に意識してやるのは、しんどいから嫌なので、他のメンバーに甘える。この先も。バンドは、友達でも兄弟でも恋人でも家族でも国でも、偶然でも何でもない、俺が選んだ人間関係だ。言葉では書けない楽しさや寂しさや嬉しさや怒りや、他にもたぶん全部ある人間関係だ。言葉で何で書けへんかって?音楽やってるからに決まってるだろ。

ロッケンローッ!

どいつもこいつもうるせぇんだよロッケンローッ!
頭が固まっちまうのは、お互い様だろ!ロッケンローッ!何様だよ、おめえはよお!
デストロイだ!デーストローイッ!だ!漫画喫茶でっ!ブログを書いてデストローイッ!だ!
頭を振ったら百億のギターが赤子の悲鳴をあげて飛び出すぜ!円じゃねえ!個だ!わからねえ奴だな!くそ!無理矢理愛してやろうか!死んじまえ!ロッケンロール!
最高だぜ、ロックンロールは。文字で書いても実際やっても。鑑賞してももちの!ろんで!ロッケンローッ!この先の履歴書の趣味の欄には、ロックンロール鑑賞、またはその実演て書こっと。破いちまうよ、そんなもんは!ロッケンローッ!

すてばち日記

ライブが終わって、久々にギャランティ、チャージバックが雀の涙儲かって、客の財布に感謝して、桂枝雀の落語をまた聞きたくなって、調子に乗ってまた浴びるほど飲むことにした。ライブをやった吉祥寺曼荼羅で仲間らと呑み、ええ感じにふらついて調子に乗りながら、一緒に飲んでいた友人らとその中の一人のマンション!に行き、引き続き呑む。天才バカボンをアホ程観て帰路。自宅ボロアパートに向かう中野通りで途中、白いブルドッグに噛まれる。衣服を噛まれただけで助かった。隣にいたうちのドラマーが爆笑している。良かった。
一日中くたばり、やっと起き上がったのは夕方。エンタクシーという雑誌に掲載された、ルースターズというバンドをかつてやっていた大江慎也という人の初小説を寝転びながら再読。その後久しぶりに暴食。ひとつも旨くなかった。もうホントにやめよう、と思った。
自宅ボロアパートで読んだり寝たりを繰り返し、初めて雑誌の公募に応募したエッセイはどうなるかな、どうもならんわと思ったりした。いきつけの漫画喫茶へ。キングブラザーズというバンドのライブ映像を観て元気になった。ロックバンドを、俺はずっとやるでこりゃ、と思った。

僕はブサイクだ。自覚もある。人の顔とは何だろうと、常日頃よく考える。人生とはなんだろう、と考えることよりそれを考えることの方が多い。理由は分かっている。自分がナルシストだからだ。
一般的に、世間的に、キレイな顔という顔は決まっている。テレビや映画に出る美人女優や、高校や大学で美形と噂される男の子なんかが、そうだ。テレビや映画どころか、学校すらない国の人たちのことは分からない。僕は外国に行ったことが一度も無いし、外人の友達が一人もいない。とても貧しい心だ。とてもさみしいことだろう。僕の知る外人は、中学高校の英語の先生や今住んでいるアパートの近くの中華料理屋の店員や、ジョンライドンやベンジョンソンやエジソンくらいだ。ジョンライドンからの三人は映像や写真で見たことしか無いありさまだ。その人が育った国の空気の感じはどんなんかんなー、と思っても分かるわけ無い。僕は日本人の顔しか分かっていないくせに、顔、なんてテーマでブログを深夜の漫画喫茶で、持ち込んだ発泡酒が切れて受付に行って、すんませんスーパードライください、なんてぼそぼそ頼んで飲んで書いているくそフリーターだ。
やっぱ顔より心だ、なんて誰もが分かり切っていることを書こうと漫画喫茶の便所の中で考えてから、ブログを書いている三十路のアルバイトだ。でもまだ書く。顔より頭の中身だ!と思う。頭の中で考えていることがおもしろい人は、どんな女より美人だ。どんな男より美形だ。どんなブスでも、ブサイクでも、デブでもガリガリでも、貧乏でも金持ちでも、最低だと他人に言われる仕事をやっていても、バカでも。頭を使いまくっている人と、しゃべりたい。たまにそれでうっとうしがられても、それがあれば僕は生きていける。また大げさなことを書いた。まんこ。

名前

先日、友人バンドのライブ後の打ち上げ会場となった居酒屋で、初めて会った人に自分の名前を告げたら、それ本名ですか?と聞かれた。僕の名前は、寺内 大和と書いて、てらうち やまと、と読む。これは本名なので、本名ですよ、と告げるとその人は本当かなぁという顔をして、少し疑っているようだった。
こういうことは以前にも何度かあって、どうしてそんなことが起こるのかというと、それは僕がバンドという芸事をやっているということも告げたためであろう、と思う。芸事をやる時、人は名前を名乗らなくてはならなくなる場合がある。路上で、名前も名乗らず何やら、やっている人もいるが。で、芸名を名乗る人もたくさんいるからだ。プロだろうがアマチュアだろうが、芸事をやる時に他人に名前を名乗るということは、その人の心にとっての一大事になる部分があると思っている。大げさな考えかも知れないが。僕はたまたま芸名に興味が、他の人よりは沸かなくて本名でやっているに過ぎない。友人知人で芸名を名乗っている人は何人もいるが、その人と居酒屋なんかでしゃべる時、妙な云い方になるが、本名のその人の顔を見た気がすることがあって、嬉しくなったり切なくなったりしたことが何度かある。そういう時、一人で名前を分けて生きていくことのおもしろさも感じるが、別に、痛々しさを感じることがある。大げさなことを書いた。ちんぽ。

すてばち日記

僕は今年の年末に30歳になるフリーターのアホなのだが、最近それに輪をかけてアホになっている情けない実感がある。そんなアホにこの先の見通しがあるわけがなく、まぁどんな人でも先の見通しなんて無いだろうけど、とにかくアホの30歳が最近酒を飲みすぎていて、そう感じているのだ。そんなアホが、輪をかけて、と感じるのは昔若いころバカみたいに酒を飲みすぎていたことがあったからで、それは24、5歳の頃だった。毎日飲んでいた。そしてアホの特徴のひとつだが、毎日恋をしていた。恋は盲目、という昔の歌謡曲があった気がするが、アホが恋をしていた、というタイトルに、自分の頭にその曲が鳴る時は変えたくなる。作った人に失礼だ、けど。
おととい、バンドをやっている友人のライブを観に新宿へ行った。ハチノスがライブを始めたころ出演し、店員にボロカスな評価をもらったライブハウスだった。片手のパンクス、という伝説的なパンクロッカーの追悼ライブがかつて行われたライブハウスだった。
友人のライブが終わり、友人とそのバンドのメンバー達と、たまたまそのライブハウスで遭ったまた別の友人とで、近くの居酒屋へ行った。6人いたうちの3人がやがて帰り、残りの3人でゴールデン街の来れば分かる、という店に行ってまた飲み、僕は他のサラリーマンの客としゃべりすぎて、他の二人を無視するかたちになりながら、そのサラリーマンとの会話を楽しんだ。その店を出てさらにもう一軒、最初に書いた友人のおすすめの、新宿にある照明の暗いバーで飲んだ。日本人のCDはあまり無いよ、というママに無理を言ってザ・イエローモンキーを流しまくってもらった。とても楽しかった。
今からまた、また別のバンドをやっている友人のライブを観に行って、さらに酔っ払う。

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